第2日目 【12月12日(土)】
[オドゥ山統一展望台へ]
本当は板門店に行きたかったが、この時期は行けないと聞いたので
川を隔てて北朝鮮が見られる「オドゥ山統一展望台」に行くことに決め
ベルボーイに、行き方を聞くとあっさり「行く事はできません」と。
「ガイドブックに行けるとある」といっても、「行けません」の一点張り。
まあ、行けなかったら行けなかったでいいかと、とりあえずソウル駅に。
「地球の歩き方」では、「オドゥ山統一展望台」、この語しかハングル
表記はなく、行き方説明に出てくる地名が、いったいどれなのか
ハングル語で書かれた路線図を見てもさっぱりわからない。
やっぱり無理なのかなとも思ったが、ハングル語で書かれた「オドゥ山
統一展望台」を観光案内所の人に見せ、とりあえず、国鉄のどこの
ホームからどこ行きの電車に乗ればいいのかを紙に書いてもらい、
それをキップ売り場の人に見せ、切符を手に入れ、なんとか電車に乗った。
[国鉄 京義線]
電車に乗れば、日本の鉄道と変わらず車内販売もやってくるし、しばし、
鉄道の旅を楽しんだ。バスへの乗り換え駅の金村駅が近づいたので、
列車の連結部に行くと、ドアは開けっ放しのまま電車が走ることに、ここで
初めて気づく。海外では、ユーロスターしかのったことのなかった私は
かなり、びびった。
[展望台]
金村駅で乗り換え。売店のおばちゃんに、また「オドゥ山統一展望台」
のハングル表記を見せ、強引にバス乗り場を教えてもらうが、バスは
一時間来ない。一時間は苦じゃないが、夕方の待ち合わせに間に合
わないといけないので、しぶしぶタクシーに乗り込み、展望台の入り口
に向かう。
展望台の入り口で、タクシーがとまり、韓国語で、なんか言ってるが
わからないので、とりあえずおりて、売店のおばちゃんに展望台はどこ
か聞く(もちろん、ボティランゲージ)。と、どうやら、無料のバスが出て
るとのこと。多分、タクシーのおっちゃんも、このことを教えてくれようと
してたのだろう。
近くにとまってるバスに、展望台に行くか聞くと、「そうだ」という(これも
ボディランゲージ)。展望台では、1200ウォン取られた。ソウルから一時間
乗った国鉄とほぼ同じ料金。日本円で120円くらいだからすごい。日本じゃ
イマドキ120円じゃ、ひと区間だって乗れない。
展望台には、500ウォン硬貨を入れると見られる望遠鏡が設置されて
いたので、早速のぞいてみる。北朝鮮の「いい暮らしをしてるんだぞ」と
韓国人に見せ付けるための宣伝用のマンションが、うっすら見えるが
霞がかかってて、やや見づらいので、望遠鏡の向きをかえ、韓国側の
見張り台を観察することにした。韓国側の見張りの兵士は、リラックス
した表情で、仲間とおしゃべりしてた。簡単なバスケットのゴールも
あった。
社内旅行のはずなのに、掟破りの単独行動をした私は、ここに来た
証拠写真を、カップルでいた韓国人の男のほうに、とってくれるように
お願いした。彼は、私が日本人だとわかると、英語で「日本に北朝鮮の
人はどのくらいいるか」「お前の知り合いに北朝鮮の人はいるか」「日本
には北朝鮮の情報がどのくらい入ってくるか」など聞いてきた。
写真は、カップルの女のほうに一緒に入ってもらった。と、男のほうが
「キムチ、を知ってるか」という。どうも、日本で言う「チーズ」「いち足す
いちは? にー!!」と同じことらしいので、「キムチー!!!」と
最高の笑顔を見せながら、ちらっと女のほうをみると、いやにクールな
表情をしてたので、ちょっと恥ずかしかった。
[南大門市場]
無事、ソウルに帰り着き、駅から南大門市場を冷やかしながら、ホテル
のある明洞まで歩く事にした。市場は、まったくもって、アメ横のようだ
った。が、ブタの頭が店頭においてあるのをみると、「あー、ここは韓国
なんだ」と思った。
[デモ]
歩いて、ホテルに行くと、ホテルの目の前でデモ隊が集会をしていて、
警官隊を鉄の棒で殴っている、テレビの中、そのまんまの世界が
そこにあった。財閥解体を求めるデモだったとか。
[韓国式宴会]
この日は、1日遅れでソウル入りしたメンバーと合流し、韓国式宴会
をした。要するに「キーセンパーティー」だ。現地ガイドに「女性で
ここに来たのは、あなたが初めてです。」といわれる。総勢14名の
御一行様に、出てきた女性が30人ほど?この中から、自分好みを
女性を選び、お酌してもらったり、食べ物を口まで運んでもらったり
するのだ。
さてさて、女性の私も、女の子を選べるのかなあと思って
ちょっとドキドキしながら、自分が指名できる順番をまったが、私が
選ぶ前に、女の子はササーッと帰ってしまった。他の人達は女の子
とイチャイチャしながら、食事をしてたが、私は話す相手もいず、
ただ、ひたすら食いまくった。
[屋台]
韓国最後の夜。念願の屋台に出かける。博多の屋台のように、
ビニールの壁があって、中は思いのほか暖かい。ジンロもおいしかった
が、韓国のビールの味もなかなかだった。このあと、屋台のおじさんの
あっせんで、アヤシイところに行くと言うので、私は、ここで退散。
ホテルにもどって早々に就寝。ダブルベッドがやけに広く感じる。
ヒュルルー・・・。
いやー、それにしても、「オドゥ山統一展望台」に行けないといった
ベルボーイ。あれは何だったんだ。ちゃんと行けたから、いいんだ
けどね。
[丘旅へ] [たびたびTOPへ]
|