〜はじめに〜
   土日しかお休みじゃないうちの支店が、2泊3日で社内旅行に行くには、
   金土日に行くグループ、土日月に行くグループに分かれる方法しか
     ないので、今回は、出発日を二つに分けた社内旅行となった。
         ※ちなみに、メンバーは私以外は皆、男である。

 


第1日目 【12月11日(金)】

   [飛行機]
         9:30に成田発の大韓航空の臨時便で、一路、キンポ空港へ。
          機内食はハンバーグ&スパゲティミートソース&パン&フルーツ。
          外国の航空会社を利用するのは初めてで、しかも、大韓航空
          というのには、どきどきしたが、特に何てこともなく、ソウルに着いた。

   [金浦(キンポ)空港]
       空港から出る時に、もう一度、セキュリティチェックの金属探知器
         をくぐるが、探知器が反応しようと、構わず、どんどん通してしまう
         やる気の無い韓国人の空港職員には驚いた。
       韓国の空港に着くと、キムチくさいという話を友人から聞いていた
         がそんなことは無かった。

  [市内観光]
       8人にはやや大きいマイクロバスで、景福宮(キョンボックン)へ。
        修学旅行生らしき日本人の団体がいたが、くそ寒い中、JTBの添乗員
        は、コートを着ていなかった。ちょっと同情。

       景福宮では建物一つ一つに「勤政殿」「思政殿」などの名前がつけられ
       ている。スケベな先輩が「交泰殿」という建物を指差し、「何をする建物か、
       漢字から想像してみ」と、うら若き新入社員にセクハラしてた。

  [ウォーカーヒル]
       海鮮鍋の夕食をとり、現地ガイドと交渉し、30000ウォン出して、ウォー
       カーヒル カジノまでバスを出してもらう。一攫千金の夢を抱き、乗り込
       んだカジノであったが、夢から覚めるのはあっというまだった。
       熱気ムンムンのカジノのなかで、私の目をひいたのは、40万円ちかく
       負けてた「Las Vegas」というロゴのトレーナーを着たおじさんだった。

   [ホテル]
       明洞(ミョンドン)のロイヤルホテルが、今回の宿。女一人だった私は
       ダブルをシングルユースしたので、ちょっとリッチな気分に。
       繁華街のど真ん中に立っているし、ロッテホテルの免税店にも近く、
       立地はとても良い。

       明日は、1日遅れのグループがソウル入り。合流するまで、1日フリー。
       何も調べてこなかった私は、持ってきた「地球の歩き方」をパラパラ
       眺めながら眠りについた。

                                          [丘旅へ] [たびたびTOPへ]

 


第2日目  【12月12日(土)】

   [オドゥ山統一展望台へ]
       本当は板門店に行きたかったが、この時期は行けないと聞いたので
        川を隔てて北朝鮮が見られる「オドゥ山統一展望台」に行くことに決め
        ベルボーイに、行き方を聞くとあっさり「行く事はできません」と。
       「ガイドブックに行けるとある」といっても、「行けません」の一点張り。

          まあ、行けなかったら行けなかったでいいかと、とりあえずソウル駅に。
       「地球の歩き方」では、「オドゥ山統一展望台」、この語しかハングル
       表記はなく、行き方説明に出てくる地名が、いったいどれなのか
       ハングル語で書かれた路線図を見てもさっぱりわからない。

         やっぱり無理なのかなとも思ったが、ハングル語で書かれた「オドゥ山
        統一展望台」を観光案内所の人に見せ、とりあえず、国鉄のどこの
        ホームからどこ行きの電車に乗ればいいのかを紙に書いてもらい、
       それをキップ売り場の人に見せ、切符を手に入れ、なんとか電車に乗った。

  [国鉄 京義線]
     電車に乗れば、日本の鉄道と変わらず車内販売もやってくるし、しばし、
    鉄道の旅を楽しんだ。バスへの乗り換え駅の金村駅が近づいたので、
    列車の連結部に行くと、ドアは開けっ放しのまま電車が走ることに、ここで
    初めて気づく。海外では、ユーロスターしかのったことのなかった私は
    かなり、びびった。

 [展望台]
     金村駅で乗り換え。売店のおばちゃんに、また「オドゥ山統一展望台」
    のハングル表記を見せ、強引にバス乗り場を教えてもらうが、バスは
    一時間来ない。一時間は苦じゃないが、夕方の待ち合わせに間に合
   わないといけないので、しぶしぶタクシーに乗り込み、展望台の入り口
   に向かう。

     展望台の入り口で、タクシーがとまり、韓国語で、なんか言ってるが
   わからないので、とりあえずおりて、売店のおばちゃんに展望台はどこ
   か聞く(もちろん、ボティランゲージ)。と、どうやら、無料のバスが出て
   るとのこと。多分、タクシーのおっちゃんも、このことを教えてくれようと
   してたのだろう。

    近くにとまってるバスに、展望台に行くか聞くと、「そうだ」という(これも
   ボディランゲージ)。展望台では、1200ウォン取られた。ソウルから一時間
   乗った国鉄とほぼ同じ料金。日本円で120円くらいだからすごい。日本じゃ
   イマドキ120円じゃ、ひと区間だって乗れない。

    展望台には、500ウォン硬貨を入れると見られる望遠鏡が設置されて
   いたので、早速のぞいてみる。北朝鮮の「いい暮らしをしてるんだぞ」と
   韓国人に見せ付けるための宣伝用のマンションが、うっすら見えるが
   霞がかかってて、やや見づらいので、望遠鏡の向きをかえ、韓国側の
   見張り台を観察することにした。韓国側の見張りの兵士は、リラックス
   した表情で、仲間とおしゃべりしてた。簡単なバスケットのゴールも
   あった。

   社内旅行のはずなのに、掟破りの単独行動をした私は、ここに来た
   証拠写真を、カップルでいた韓国人の男のほうに、とってくれるように
   お願いした。彼は、私が日本人だとわかると、英語で「日本に北朝鮮の
   人はどのくらいいるか」「お前の知り合いに北朝鮮の人はいるか」「日本
   には北朝鮮の情報がどのくらい入ってくるか」など聞いてきた。

    写真は、カップルの女のほうに一緒に入ってもらった。と、男のほうが
    「キムチ、を知ってるか」という。どうも、日本で言う「チーズ」「いち足す
   いちは? にー!!」と同じことらしいので、「キムチー!!!」と
   最高の笑顔を見せながら、ちらっと女のほうをみると、いやにクールな
   表情をしてたので、ちょっと恥ずかしかった。

 [南大門市場]
   無事、ソウルに帰り着き、駅から南大門市場を冷やかしながら、ホテル
   のある明洞まで歩く事にした。市場は、まったくもって、アメ横のようだ
   った。が、ブタの頭が店頭においてあるのをみると、「あー、ここは韓国
   なんだ」と思った。

 [デモ]
   歩いて、ホテルに行くと、ホテルの目の前でデモ隊が集会をしていて、
   警官隊を鉄の棒で殴っている、テレビの中、そのまんまの世界が
   そこにあった。財閥解体を求めるデモだったとか。

 [韓国式宴会]
   この日は、1日遅れでソウル入りしたメンバーと合流し、韓国式宴会
   をした。要するに「キーセンパーティー」だ。現地ガイドに「女性で
   ここに来たのは、あなたが初めてです。」といわれる。総勢14名の
   御一行様に、出てきた女性が30人ほど?この中から、自分好みを
   女性を選び、お酌してもらったり、食べ物を口まで運んでもらったり
   するのだ。

    さてさて、女性の私も、女の子を選べるのかなあと思って
   ちょっとドキドキしながら、自分が指名できる順番をまったが、私が
   選ぶ前に、女の子はササーッと帰ってしまった。他の人達は女の子
   とイチャイチャしながら、食事をしてたが、私は話す相手もいず、
   ただ、ひたすら食いまくった。

 [屋台]
   韓国最後の夜。念願の屋台に出かける。博多の屋台のように、
   ビニールの壁があって、中は思いのほか暖かい。ジンロもおいしかった
   が、韓国のビールの味もなかなかだった。このあと、屋台のおじさんの
   あっせんで、アヤシイところに行くと言うので、私は、ここで退散。
   ホテルにもどって早々に就寝。ダブルベッドがやけに広く感じる。
   ヒュルルー・・・。

   いやー、それにしても、「オドゥ山統一展望台」に行けないといった
   ベルボーイ。あれは何だったんだ。ちゃんと行けたから、いいんだ
   けどね。

                           [丘旅へ] [たびたびTOPへ]
              

 


 第3日目  【12月13日(日)】

 [教会へ]
   この日は、12時のチェックアウトまでは、各自フリー。皆の部屋に
   電話してみるが、寝てる部屋がほとんど。アカスリをするには時間
   もないので、今回はあきらめ、ホテルのすぐ近くの教会に行ってみる。
   ホテル周辺は、やけに警官が多い。悪いことしてなくても、日本にい
   る時と同じで、警官の姿を見るとやけにドキドキしてしまう。

   この日は日曜だったので、教会では日曜礼拝をやっていた。
   韓国人のふりをして潜入。クリスチャンではないが、礼拝に参加して
   みた。コギャルみたいな子も、ベールのようなレースをかぶり、なにか
   祈っている。チェックアウトの時間が迫ってきたので、途中で抜け出す。
   教会からの坂は、物乞いの人が多かった。

 [焼き肉]
   空港までの道中、焼き肉屋に行った。私の中では、この旅行のメイン
   イベントであった。話に聞いた通り、目の前ではさみでチョキチョキ切って
   もらえる骨付きカルビは涙ものであった。ユッケ、タン、石焼きビビンバを
   たいらげると、大満足。良い国だとニンマリ。

 [キムチ専門店]
   最後のお買い物タイムとして、途中で寄ったが、買い物よりも、店の
   おばちゃんのお話のほうが面白かった。美空ひばりを歌い上げる
   おばちゃんに惜しみない拍手をおくるのだったが、内心、話が
   長いと怒ってらっしゃるかたもいたようだ。

 [飛行機]
   出発日にまだ取れてなかった帰りの飛行機も、無事取れていて
   ほっとする。帰りも臨時の大韓航空機。機内食を取ると、草々と爆睡
   タイム。離陸の瞬間まで意識を失う・・・・。

 

 【総括】
   実は、今回が二回目の海外旅行だった。日本人と同じ人種の国だったので
   一日目はあまり、外国に来ているという感がなかったが、二日目以降、デモ隊
   との衝突、すごい大きな荷物を平気でのせてるバイクなど、アジアのパワー
   みたいなものを見せ付けられた。こう書いていると、日本もアジアの一部だって
   意識が少ないってことに気づく・・・。

   それにしても、ソウルでは、よっぽど運転に自信がないかたは、レンタカーなど
   借りないのが身の為だ。よく、ぶつからないなと感心することが多かった。
   

   海外旅行初心者でも気軽に行けるので、アカスリをしに、また訪れたい
   ところである。
        
                                 [丘旅へ] [たびたびTOPへ]