北八ヶ岳'02
〜雪で飾られたメルヘンの森へ〜

日程 2002年2月10日()〜11日(
形式 山小屋泊/公共交通機関利用/縦走
メンバー とべっち  JO
行程 2/10 茅野駅10:16=渋の湯11:12/11:30−賽の河原12:45/12:50−高見石小屋13:30/14:05−高見石14:07/14:15−白駒池14:35−高見石小屋15:45
2/11 高見石小屋07:15−(ワカン装着)−麦草ヒュッテ08:30/08:35−中小場08:55/09:00−茶臼山09:40−縞枯山10:25/10:30−雨池峠10:45/10:50−縞枯山荘−ロープウェイ山頂駅11:05−山麓駅11:40/11:55=プール平(温泉入浴)12:15頃/13:23=茅野駅14:00
温泉 蓼科温泉「プール平共同浴場」 ◆大人400円  ◆ボディシャンプーのみ
◆茅野市北山蓼科プール平4035-170  ◆0266-67-2100  ◆9時〜20時30分/無休
参考 バス時刻→諏訪バスHP(バス事業のコンテンツよりリンク)
コメント とっにかく、奇麗な森だった。今度は夏にテントもって歩き回りたいな〜。



◆憧れの山◆

「きっとJOさんが気に入るところだよ。」
奥秩父の森が好きな私に、北八ツのことをこう言ってくれる人
がいました。それ以来、ずっと気になっていた北八ヶ岳。
「メルヘンの森」という言葉で例えられる北八ツにとうとう足を
踏み入れる機会がやってきました。


***1日目***

◆茅野駅にて◆

茅野駅でとべっちと待ち合わせ。もう駅前にバスが待っていた。
南八ツに行くバスの列の中に、とべっちの山仲間がいた。
そのかたは私も知っているHPの管理人さんだった。
ネットの世界は意外と狭いようだ。



◆お菓子の森◆

満員だったバスに載っていた人のほとんどが黒百合平の
ほうへ向かっていってしまった。天狗岳登山のベースと
なる「黒百合ヒュッテ」は、三連休の中日の今日は
混みあうことだろう。

今回は、直接高見石小屋へ登るルートをとる。
ふんわりした雪に覆われた森は、まるでお菓子のよう。
おなかがすいてたからかな。
樹々が、大福、生チョコ、ムースポッキーに見えてしまう・・・。

高見石小屋までは3連休の中日ということもあり、トレース
が付いていた。賽の河原から樹林に入るところが、トレースが
付いていなければ、わかりづらいかもしれない。




◆賽の河原◆




◆高見石から縞枯山方面◆



◆白駒池へ◆

小屋でひと休みしてから、白駒池へお散歩に行ってみる。
まずは、小屋の脇の「高見石」までちょこっと登って、
白駒池を見下ろしてみる。黒々とした森の中に、そこだけ
色素を吸い取られてしまったかのように真っ白に浮かび
あがる円、そこが白駒池だった。


◆高見石から白駒池を見下ろす◆



転がるように森の中を駆け下り、白駒池へ一直線に向かう。
と、急に森が切れて、眩しいくらいに一面白く輝く雪原が現れた。




◆白駒池も真っ白な雪原に◆



◆夏の白駒池を頭に浮かべる◆

夏はどんなところなんだろう。きっと深緑の水をとうとうと
湛えた神秘的な池に違いない。それを確かめに、夏に
もう一度来なくてはと思った。

ここで雪上ソフトボール大会などが開かれるらしい。
真っ白な雪面を見ていると、その気持ちもなんだかわかるなぁ。
青苔荘まで白駒池を横切って行く途中、調子に乗って走っ
てみるががツボ足ではけっこう大変。
「ワカンを持ってくれば良かった・・・。」ワカンを小屋に留守番
させてきてしまったことを後悔しても後の祭り(T_T)。


◆白駒荘も冬はひっそり◆



◆高見石小屋◆

雰囲気のある造りの高見石小屋。昨秋('01年)、食堂が増築
されたよう。3連休の中日のこの日は、布団2枚に3人の割り当て。
お布団はふっかふか。はっきりいって、自分の家よりずっと良い布団。
夕食はコロッケなども含め、品数もけっこうあって、せっかくおかわり
自由だったシチューも一杯しか食べられなかった。朝食の主食は
温かいパンが3つ。朝はご飯派の私にも嬉しい内容だった。
ちなみに、トイレは外だが、夜間専用のトイレ(小用のみ可)が小屋内
にあって、助かった。

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***2日目***

◆メルヘンの世界◆

高見石小屋を出ると雪がたくさん舞っていた。小屋の裏手から延びる
麦草峠へのトレースにも新雪が積もっている。丸山越えではなく、
一度、「白駒池入り口」方面へ下ってから麦草峠へ向かう。

トウヒやシラビソの木肌の模様に白い雪がよく似合っている。
濃い緑の葉が彩りを添えて、ほぉっとため息をつかせる
メルヘンの世界だ。



◆初めてのワカン歩き◆

国道へ降りる道を分け、麦草峠へ。森が切れ、雪原を歩く箇所
で、初めてワカンをつけてみる。確かにツボ足よりは楽々歩ける。
けれども、やっぱりスキーよりは浮力はなく、これでラッセルする
山行は大変そうだなぁ。




◆エビの尻尾◆



◆麦草峠はスキー天国?◆

麦草峠ヒュッテ周辺に出ると、スキーを楽しんでいる人が
たくさんいた。テレマークの講習会も開かれているようだ。
翌週、霧ヶ峰にクロカンに行くことになっていたので、ついつい
目がいってしまう。麦草ヒュッテの前は程よい緩斜面で
スキー初心者にはちょうど良さそうだ。

ヒュッテの脇には「タクシー乗場」と書かれた看板が雪に
埋もれていた。とべっちが言うには、夏は完璧に観光地化
するのだとか。うーむ、信じられん。



◆3歩歩いて2歩下がる◆

麦草ヒュッテから、五辻へ延びるクロカンコースを分け、茶臼山
を経て雨池峠へ向かう。普段は展望が良いらしい中小場では、展望
も得られず、休憩もソコソコに茶臼山へ向かう。茶臼山への急登は、
サラサラの新雪でてこずる。頭の中で、水前寺清子が高らかに歌う。
「3歩進んで2歩下がる〜」
まあ、実際は、下がるのは1歩くらいだったかな^_^;。




◆縞枯山の山頂付近◆



◆シリセードで滑り降りる◆

茶臼山から少し下って、緩やかに登り「縞枯山」へ到着。
倒木の隙間に溜まった雪へドボンしてしまう(汗)。
雲が強い風に飛ばされ、時折青空がのぞきだす。

縞枯山から雨池峠までの下りは、細い溝状になっている。
前を見ると、とべっちがシリセードを始めていた。
私も恐る恐るやってみる。と、うはー!こりゃ〜面白い。
ザックがブレーキになって思うように滑らないので、
手でこいでやると、プールのスライダーみたいにスイスイ降りられた。




◆雨池山◆


◆北横岳はまた今度◆

条件が良ければ、北横岳をピストンする予定だったが、
上空はかなり強い風。北横岳の山頂も強風が予想され
たので、展望も今ひとつの今回は、ピストン却下。

雨池峠まで来ると、急に賑やかになる。ここまでは静かな
山中であったが、そういえば、三連休だったんだっけ。
雨池峠は天気が良い日はなんてこともないが、ガス
に巻かれたらイヤなところだなあと思いながら歩く。
縞枯山荘からピラタスのロープウェイ乗場までは、クロカン
スキーをはいた人たちも多い。縞枯山荘でレンタルしている
人も多いのかな?




◆ようやく青空がのぞく◆



◆広い裾野を眺めながら◆

ピラタスのロープウェイには載らずに、山麓駅まで歩いて
降りることにする。きっと、一人だとシッポを降ってロープウェイ
に乗り込んでいたことだろう(^^;。けれども、いざ、歩いて
下山を始めると、その展望の素晴らしさに圧倒される。
蓼科方面に広がる裾野はとても雄大だ。晴れていれば
もっと、周りの山々が見え、さぞかし素晴らしいのだろう。

途中、ゲレンデを横切る。次々スキーヤーが滑ってくるのを
避けての横断はちょっとスリルがある(^^;。
バスの時間に押されての、慌てながらの下山だったが、
下りの苦手な私でも、かえって雪があったほうが降りやすかった。

↓↓↓

***蓼科温泉***

       ◆懐かしい雰囲気の公衆浴場。
          受付というよりは「番台」だったね(^-^)。
          なんだか、平地合宿で北海道やら九州の
          銭湯に浸かったことを思い出したよ。

       ◆無色透明のお湯の温度は高め。雪山で冷えた
          体を温めるのにはちょうどよかったねぇ。

       ◆風呂上りに、バス停前の売店で、とべっちに
          野沢菜おやきをおごってもらった。ふっくら
          おやきは、んまかった〜。ごっそさん!


  山行記録[年別/地域別/季節別]