明神ヶ岳'02 (1169.1M)
〜笹のざわめきを聞きながらの空中散歩〜


日程 2002年3月17日 ( 晴れ
山域 箱根(神奈川県)
形式 電車+バス利用:日帰り一般コース縦走
メンバー JO
行程 小田原駅(7:36/07:45)−御幸ノ浜(08:00/08:05)−風祭駅(08:55/09:00)−塔ノ峰登山口(09:55)−塔ノ峰(10:35/10:45)−林道(11:00)−明星ヶ岳登山口(11:10)−八海大頭羅神主(12:00)−明星ヶ岳(12:20/12:30)−明神ヶ岳(13:30/13:45)−巨大反射板(13:50)−宮城野への下降点(14:20)−火打石岳の案内板(14:30)−矢倉沢峠(15:25)−金時登山口(15:55
 (仙石原にて日帰り入浴)  
実働:7時間45分
駐車 明星ヶ岳登山口(塔ノ峰へ向かう途中)林道わきに駐車スペースあり(2〜3台)。
 他、宮城野・強羅近辺に観光用のP(有料1000円)があるそうだが未確認。
温泉 仙石原温泉「湯遊の里南甫園
 ◆神奈川県足柄下郡箱根町仙石原934 ◆Tel:0460-4-8591 ◆1,000円
 ◆10時〜19時(水曜定休) ◆シャンプー・リンス・ボディソープ・ドライヤー有
参考HP 箱根登山鉄道HP (バス・登山鉄道時刻表も掲載)
コメント 「金時山〜明神ヶ岳」や「明神ヶ岳〜明星ヶ岳」など様々なコース設定ができる山域です。
富士山や海が見えたり、下山地には大抵温泉もあるし(最乗寺以外)、小田原に行けば海の幸が楽しめる店・土産物屋もあるし、いろいろ盛りだくさんで楽しめます。

          
ういうわけか、無性に「海抜0メートルからの山登り」をしたくなった。できるだけ海の近くの山で青春18キップで行けるところということで、箱根行きに決定しました。たまにはこんな変わった山登りもいいでしょ。でもないか?(^^;
小田原駅前の通りをひたすらまっすぐ歩くこと15分。「御幸ノ浜」に出ました。今日はここから出発です。「○○山登山口」の看板もありません(アタリマエダ!)。振り返ると遠くに箱根の山並が見えてます。うーん、あの高さまで登るのはさすがにしんどそう。○○と煙は高いところに登るというが、今回ばかりはそれは否めません。
箱根登山鉄道の「風祭駅」わきから登って行きます。「萬松院」の標示をたどり、養鶏場わき、しいたけ栽培場わきと登って行き、ミカン畑の中で道が分かれたら左へ曲がります。ミカン畑のど真ん中で林道が四方八方へ散っていき迷ってしまいます(T_T)。一番右側の道を行くと「辻村植物園」と風祭を結ぶ林道にぶつかりひとまず「ホッ」。林道に出てから約300メートル行くと右の写真の登山口。エアリアも地形図もアテにならず、ここまでが一日の行程で一番疲れました(涙)。
林道からは植林帯を塔ノ峰まで登ります。塔ノ峰は展望も無い寂しいピーク。居合わせた中高年パーティーに甘酒をいただきニンマリ。塔ノ峰から下り、一度林道に出たら左手へ。10分ほど林道を歩くと「明星ヶ岳登山口」。ここからはいきなりの急坂。アキレス腱が痛い痛い(TT)。やがて登山道は、左の写真のように笹が両側を覆うようになります。
笹は背丈以上ありましたが、所々で、展望が得られるように刈られていました。徐々に風が強くなってきました、笹が風をさえぎってくれ快適に歩けました。
(右写真:噴煙上げる箱根山と強羅の町並)
明星ヶ岳〜明神ヶ岳〜金時山はこうした笹+防火帯の伸びやかで明るい稜線歩きが楽しめます。
なんとなく奥多摩の石尾根を思い出させます。
明星ヶ岳の手前で、今日初めての富士山が顔を出します。とても大きく見えたものの霞んで写真に写りませんでした。残念。
(左写真:明星ヶ岳への最後の登り)
海岸から歩くこと4時間20分。明星ヶ岳に到着です。振り返るとこれまで歩いてきた尾根が奇麗に見えます。遠くにキラキラ海が見えます。パンをかじっていると隣の三人組に「どこから登ってきたの」と話し掛けられます。「海から」と言うと「可愛そうにバスに乗るお金がなかったのね」とからかわれます(^^;。それも半分当たってるカモ(TT)。

明神ヶ岳に14時までに到着できれば矢倉沢峠経由で下山しようと思っていたのだが、明星ヶ岳出発が12時半。明星〜明神のコースタイムは1時間半。この時点で矢倉沢峠まで行くことに決定しました。
(右写真:明星ヶ岳山頂)
明神ヶ岳までもまた笹の稜線をテケテケ歩きます。細かなアップダウンがありますが、晴れていて気持ちがいいのであまり気にならずテンションもあがりっぱなしです。宮城野へ降りる分岐を2度過ぎると、いよいよ明神ヶ岳への最後の登りです。

(左写真:明神ヶ岳(奥)への稜線)
石がゴロゴロした急登をクリアすると明神ヶ岳の山頂に到着。標高差1169.1メートルを登ってきたんだ〜と一人で「へっへっへ」と心の中で笑ってみます(サミシー!)。山頂は真正面に噴煙上げる大涌谷を抱えた箱根山やどどんとそびえる富士山を望める展望の良い場所。けれども、とにかく風が強く、「ビシッビシッ」と小石やら砂やらが容赦なく飛んできます(T_T)。5分と居られず、すぐに笹の間に身を隠します。
(右写真:明神ヶ岳から金時山方面を望む)
明神ヶ岳から少し歩くと巨大反射板が現れました。山の上にある人工物にしては妙に風景にマッチしていたので、思わずカメラを向けてしまいました。
途中、少しだけガレたところを横切ります。ずっと笹の稜線だったので、ちょっと新鮮。そこからは金時山から矢倉岳へ延びる稜線が奇麗に見えます。その奥には大野山、その奥に丹沢の山並が見えます。千葉からだと交通の便が悪くなかなか行けない山域です。「うーん、今度はあっちにも行ってみたい・・・」。

(右写真:遠くに見える金時山。肉眼では大きく富士山も見えた)
※とても遠く見えるがコースタイムで2時間の距離から撮影
さっきまで歩いていた明神ヶ岳を振り返ります。縦走の面白さは、自分が歩いた距離を目視で確認できることが大きいです。「うわー、こんなに歩いてきたんだ!」と充実感に浸る瞬間(^^)。明神ヶ岳の稜線はこちらからみると切れ落ちている箇所も見られ、なんだかクレーターのよう。箱根の外輪山ということが良く分かります。
明神ヶ岳火打石山の間に宮城野におりる道がありました。(標識あり/エアリア’98では無色の破線)。
(左写真:明神ヶ岳の稜線)
火打石山を巻くように登山道はついていました。ここで笹から樹林帯に入り、再び背の高い笹へと植生が変わります。笹で展望が無い中、とぼとぼ歩いて行くと、矢倉沢峠の手前でいきなりこんな素敵な景色が現れます。

(右写真:矢倉沢峠とその奥に金時山)

うぐいす茶屋
のある矢倉沢峠からは、急坂を仙石原まで一気に下ります。急な階段もあって足にきますが、30分ほどで仙石原の「金時登山口」に到着。登山口近くの仙石バス停付近にも、「日帰り入浴できます」の看板を見ることができますが、今回は、仙石の日帰り温泉施設「南甫園」に行き、ロングハイクの疲れを癒しました。

ゴツゴツした山より、癒し系の山のほうが好きな私には最高のコースでした。青春18キップも残り2枚。今度はどこに行こうかな!



* * *おたのしみ* * *

                 ◆◆仙石原温泉「南甫園」◆◆
          
          ◎外観は食事処と旅館を足して二で割ったよう。日帰り温泉施設
            というと近代的な建物が多かったので気づかず一度通り過ぎて
            しまいました。

          ◎仙石原温泉というと、白濁したお湯が印象的。ここ、南甫園も
            内湯は無色でしたが露天風呂は白濁した硫黄泉でした。

          ◎全体的に狭いですので空いている時間を狙って行くのが無難です。
            日本庭園を見ながらの入浴はなかなかです。

          ※他、仙石原では「ホテルマウントビュー箱根(1,000円)」でも
            日帰り入浴可。


    山行記録[年別/地域別/季節別]