森吉山'02(1454.2M)

〜キノコにブナに温泉に・・・〜


日程 2002年10月12〜14日
地域 東北(秋田県)
形式 避難小屋利用 一般登山道縦走
メンバー 山の会(S、T、K夫妻、S夫妻、O、W、JO)計9名
行程 10/12 コメツガ山荘10:10→松倉尾根10:35→森吉避難小屋14:30/15:30
      (荷物運びで2つの避難小屋を行き来)→阿仁避難小屋
16:30
           ※両避難小屋間は20分程度
10/13 避難小屋05:10→森吉山頂05:40/06:10→割沢森09:05→桃洞杉10:15/10:15
      沢
13:15/13:30→打当15:40
○往復交通:往路→浜松町〜角館(夜行バス   円)
               角館〜コメツガ山荘(ジャンボタクシー26000円/通常は35000円程度)
          復路→田沢湖駅〜東京駅(秋田新幹線)
駐車場 コメツガ山荘 (約10台:公衆トイレ・水 有)
温泉 新鳩ノ湯温泉 MAP   素泊(自炊・寝具付)2700円
玉川温泉   MAP  600円
キノコ モダシ、ムキタケ、チャナメツムタケ、ブナハリタケ
コメント スキー場など開発の手が入っていることを感じさせない懐の深さがありました

   
            ◆◆ アプローチ ◆

    
●キノコの集いへ仲間入り
       毎年この時期になると、キノコ狩りに出かけているメンバーと
       東北の山に出かけることになった。わたしゃ〜キノコはほんと分から
       ない。直前になって、付け焼刃で勉強しようとヤマケイの「キノコと毒
       キノコの比較」の記事を見ると、毒キノコも見た目は美味そうなもの
       もあるようで、ますます「???」になってしまった。ここは、キノコ大王
       Sさんと、キノコ大臣Tさんにお任せしようと開き直ってm(__)m、いざ出発。



    
●夜行バスもなんのその!
       浜松町から出る夜行バスは、3列シートで快適快適。Sさんに「JOさん
       眠れた?」と聞かれ「はい!一度も目が覚めませんでした」と言ったら
       飽きれられてしもた。



    
●コメツガ山荘で感謝・感謝!
       角館から一気にジャンボタクシーでコメツガ山荘へ。コメツガ山荘では
       「味噌持ってこなかった!」と私らが騒いでいたら山荘のかたが分けて
       くださいました。おかげで避難小屋ではおいしいキノコ汁を食べることが
       できました。感謝!



↓↓↓

   
              ◆◆ 1日目 ◆◆


       10/12 コメツガ山荘10:10→松倉尾根10:35→森吉避難小屋14:30/
            15:30
(荷物運びで2つの避難小屋を行き来)→阿仁避難小屋16:30(泊)
                      ※両避難小屋間は20分程度



     ●キノコ狩りをしながら山頂へ
         コメツガ山荘からは林道を30分ほどあるいて松倉尾根コースの登山
         口へ。松倉尾根のコースは、ゆるやかに高度を上げるブナ林の美しい
         コース。黄色一色の奇麗な森にうっとり。ところどころで、「キノコ狩り
         タイム」を設けて、みんな散り散りになってキノコを探す。


     ●キノコ!キノコ!キノコ!!
         と、キノコ大臣Tさんの「あったー!!!」の黄色い声。「どれどれ?」
         と皆で見に行くと、倒木の周りはキノコ、キノコ、キノコ!!!!
         キノコ大王Sさんに聞いたら「チャナメツムタケ」だそうな。なめこチック
         なぬるっとしたそれはそれはおいしいキノコでした。

                  
                      [黄葉を愛でながらのキノコ狩り]



     ●伸びやかな、癒しの風景
         コメツガ山荘から直接上ってくるルートとの合流点を過ぎると、登山道
         は稜線に出て、森吉山の山頂までの伸びやかな風景が眼前に広が
         った。こんもりした山頂が可愛らしい。

              
                          [こんもり可愛らしい 森吉山]


     ●12時間行動を覚悟
        森吉避難小屋の前に「遭難対策」の腕章をつけたおじさんが2人。私ら
        は当初、山頂〜割沢森を経て、藪道から新鳩ノ湯温泉へ向かう計画
        だったがそれをおっちゃんらに話すと「絶対1日じゃ着けない」「無謀!」
        と一喝される(汗)。確かに森吉南部は地形判断が難しいし、降りたあと
        も長い長い林道が待っている。「明日は12時間行動だねぇ」と皆覚悟を
        決めた。



     ●快適!貸切避難小屋
         おっちゃん情報では、当初の予定の阿仁避難小屋は、大人数パー
         ティーが来るので混雑するとのことだったので、それより手前の森吉
         避難小屋に泊まることに。おっちゃんらの1人が、灯油や水を置いて
         いってくださった。朝、味噌を分けてくれたコメツガ山荘の管理人さん
         といい、東北のかたは親切だなぁ。

         水場は阿仁避難小屋の直下だったので、水汲みがてらそちらの小屋
         を覗いてみたら誰もいなかった。即・引越しを決行。両避難小屋の間を
         2往復して、ようやく阿仁避難小屋で落ち着くことができた。この日は
         私らの他に誰も来ず、貸切。思う存分、キノコを食べて酒を呑んで星を
         眺めてからシュラフにもぐりこんだ。「いや〜、最高〜〜〜!!!」

              
                 [森吉避難小屋]                [阿仁避難小屋]



         冷え込みもさほどでなく、銀マット+スリーシーズンのシュラフでも
         大丈夫だった。私は更にシュラフカバーもあったので快適な夜だっ
         た。阿仁、森吉両方の避難小屋とも小屋内にトイレもあった。
  

↓↓↓

   
              ◆◆ 2日目 ◆◆


       10/13 避難小屋05:10→森吉山頂05:40/06:10→割沢森09:05→
            桃洞杉10:15/10:15→沢13:15/13:30→打当15:40


              
                     [森吉山頂からのご来光]



     ●影森吉山
         翌朝、夜明けとともに行動開始。遮るもののない山頂からは360度
         の大展望!見ればな〜んと「影富士」ならぬ「影森吉山」が出来てい
         て森吉山の影が裾野から空へぽっかり浮かんでいた。
         一応写真に撮ってみたが、やはりちゃんとは写ってなかった(T_T)。



         
               [ 森吉山頂 ]                    [ 山人平の池塘 ]


     
     ●またもやキノコ!キノコ!キノコ!
        山頂からは池塘広がる山人平まで急な下り。木道は滑りやすく注意。
        小池ヶ原を過ぎると再びブナ林の中に入る。ここで沢登りの6人
        パーティーとすれ違う。「もう少し下るとキノコがたくさんありますよ」
        とありがたいお言葉。「私達でも取りきれませんでした。」だそうな。
        ウキウキしながら下っていくと、ぷ〜〜〜んと嗅ぎ覚えのある香り。
        そう、ブナハリタケがびっしり生えている木を発見。みんな大興奮!
        その夜はベーコンと一緒にバター炒めにして食べました。

                 
                      [ブナハリタケがびっしり]

        この日も、大漁・大漁♪途中、何度もキノコ狩りの地元の人に会う。
        彼らは高場森の近くまであがってきている林道を利用しているそうな。



                  
                      [ブナ林は黄葉真っ盛り]
                   ※黄葉よりも足元のキノコのほうが気になっていた^^;



    ●尾根を間違え、打当へ下山

        高場森を過ぎると、大きな杉が増えてくる。天然杉が有名なところ
        だそうな。「桃洞杉」を過ぎたところに道標あり。
        一方は「トウドウ沢」もう一方は「大森」。トウドウ沢方面に進むと
        トウドウ沢の遊歩道方面へ降りてしまうと勘違いして、「大森」方面
        の尾根へ入る。ここから本来たどる新鳩ノ湯温泉へ下りる藪尾根を
        探さなくてはいけないのだが、横着して磁石を出して確認しないまま
        薄い踏み後をたどっていってしまった。そしていつしか、どんどん
        西の尾根に引っぱられてしまった。
          (本来は最初は東、徐々に南へ進まなくてはいけず、道標の「トウドウサワ方面」
              に進み、そこから藪尾根に入るのが正解だったようです)


        違う尾根に入っていると気付いたものの、こちらの尾根にはうっすら
        踏み跡がついているので、今回は、情報皆無の鳩ノ湯温泉への藪へ
        入るのはやめて反対方面の「打当」へ下山することにした。

        途中、名所の「安の滝」が奇麗に見えた。
        ズルズル足元が悪い急斜を何度も通過。やっとこさ、岩井ノ又沢近く
        の林道に下りてきた時にはちょっとホッとした。



    ●マタギの里で、本物のマタギに出会う

        林道+アスファルトの道歩きで疲れてたどりついた打当の町で
        たまたま電話を借りに行った家で、本物のマタギに出会えた。

               
                    [哀れ、モモンガ風の熊が横たわる]

       そのおっちゃんは、今年は春に10頭の熊撃ちの割り当てが来て、猟に
       出たそうな。熊の猟場は安の滝の上部の尾根で、まさに私らが当初
       歩こうと思っていた尾根。うーん、熊に会わなくてすんでえがったわぁ。



     ●キノコ三昧の夕食

                 
                     [モダシとチャナメツムタケ]

       打当から新鳩ノ湯温泉までジャンボタクシーで移動した。森吉林道を
       通ればすぐのところなのに、うさんくさい運転手は私らが爆睡している
       間に田沢湖畔を経由していってしまい、時間もお金もびっくらするくらい
       かかってしまった。宴会のときは、この話題でもちきり。酔っ払いたちは
       「明日、タクシー会社に電話してやる!」と息巻いていたが、結局なにも
       しなかったです^^;。ね、Kさん!

       夕食は自炊でしたが、キノコ料理(鍋、バター炒め、御煮しめ)がどっさり。
       また来年も、キノコの集いに参加させてもらおうと、固く心に決めた。

  

↓↓↓

   * * *おたのしみ* * *


     ◆新鳩ノ湯温泉 MAP  評価:★★★★☆(独断と偏見ですm(__)m)
         〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
         施設データ
              ◆秋田県仙北郡田沢湖町玉川字舌カキ沢
                 
◆0187-73-1020(連絡先)現地には電話なし
                  ◆素泊(自炊・寝具付)2700円 
                 ◆日帰り 300円(14時〜21時 不定休/冬期休業)
                  ◆カラン、シャンプー類一切なし

         〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

           素泊まり2700円の破格の割りに、泉質も最高。
           素朴な湯治場の雰囲気がとても気に入りました。

           ここからバスで更に八幡平側にあがったところにある
           湯治場「玉川温泉」は強いお湯なので、新鳩ノ湯で
           身体をならしてから玉川温泉に入りに行くというパターン
           が多いそうな。

           炊事場であったかたは皆、ガンだったりガンの再発を
           畏れているかたが多く「遊びにきているのは珍しい」そうな。
            
                       
                      [新鳩ノ湯温泉へは吊橋を渡っていく]
        


     ◆玉川温泉 MAP 評価:★★★★☆(独断と偏見ですm(__)m)
        〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
         施設データ
              ◆秋田県仙北郡田沢湖町玉川 ◆0187-58-3000(予約センター)
                 ◆600円   ◆7時〜20時 不定休
                 ◆シャンプー・リンス・ボディソープ・ドライヤーあり

        〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

        有名な湯治場(だそうな)。確かに効き目がありそうで、
        傷口がメチャメチャ沁みる(T_T)。浴槽にはそれぞれ「50パー
        セント」だとか「100パーセント」だとか、源泉から引いている
        お湯の割合が表示されていたが、100パーセントのお湯は強す
        ぎて入れませんでした。外に出ると、立山室堂や万座、北アの
        焼岳みたいに、そこらじゅうから黄色い煙がむんむん湧いてい
        て、その脇で湯治客が御座を引いてゴロリと横になっていた。
        硫黄臭がきつく、健康な人にはかえって身体に悪そうだ^^;。
   
                   
                             [遊歩道?を一巡りしてみた]


  山行記録[年別/地域別/季節別]