◆◆ 山ん中 ◆◆
東沢出合にかかる吊橋を渡った先から東沢の川原へ降りる。ここで
靴を履きかえ、2回徒渉をしたところが鶏冠谷出合。半分落ちた看板が
手前の木にかかっていた。
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入渓してしばらくはウォーミングアップにちょうど良い感じ。
10m魚止滝(?)は右側の踏み跡から巻いた。巻道には残置のロープ
があった。途中、遡行図に載っている夫婦岩はどれが「夫婦岩」か
分からなかったけれど、沢の両脇に大きな岩が2つあったので、それ
だったのかしら。
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3段12mナメ滝はの下段は右側から巻いた。このあたりからナメが
多くなる。8×20m逆くの字の滝は見てすぐそれと分かる。ここで、
Yさんのオニューのザイルが登場。Yさんは笑顔でザイルをウエ
ちゃんに手渡す。「えーっ」と言いながらもウエちゃんはスルスル
登っていく。逆くの字の下半分はいいのだけれど、上半分はどう
しようか迷ったすえ、右側の残置のシュリンゲを使う。水流沿いを
登る場合はレイバックで登るらしい。Sさんに続きYリーダー。
滝の下半分をフリーで登ってきた沢仙人Yリーダーはもちろん
上部もフリーと思いきや、ザイルを要求してきたので嬉しくなった。
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ナメと小滝が連続。その間も、私がよいしょと上っているとSさんが
ヨイショと尻をおしてくれる。スミマセンm(__)m。
そうこうしているうちに、二俣に到着。右俣の奥に25mの滝が見えて
いる。左俣に進み、10mの滝をシュリンゲで確保してもらって登ると
一ノ沢出合。3段15mの滝を見ながら出合で休憩。その間もYさんは
滝の観察に余念がない。15mの滝は手前の左岸から高巻く。
(ちょっち高巻過ぎちゃった)
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二ノ沢、三ノ沢の出合は一ノ沢から割りとすぐだった。左俣本谷を
さらにつめていくと、上部もナメ・ナメ・ナメとこれでもかとナメが続く。
陽がさしてきて本当に奇麗。カメラをもってくれば良かったなあ。
振り返るとうっすら富士山が見えた。
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沢をつめていくと、右側からほぼ壁状の沢と出合う。左側はトイ状の滝。
各人が持ってきた遡行図を照らし合わせてみると、各々違っている(-_-)。
本谷は右側じゃないかという意見が多かったけれど、結局よく分からない
まま左側のほうが鶏冠山に近いからとそちらをつめることにする。
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徐々に水流が細くなり、稜線はもうすぐ。。。。もうすぐのはず・・・(T_T)。
藪こぎは稜線の直下に少しだけだったけれど、急登はコタえました。
最後の最後でシャクナゲの藪に突入し、稜線・鶏冠尾根に到着。
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さーて、ここからが正念場。この沢の核心部かもしれない鶏冠尾根の
下降に入る。しばらくは踏み跡もくっきりしていて、時たまシャクナゲの
枝にガリガリひっかかれる程度だった。鶏冠山手前で「第三岩峰迂回路」
という標識のある道と「鶏冠山へ」と書かれた標識のある道とに分岐する。
鶏冠山方面へ向かい、山頂で記念写真。ここからの眺めは素晴らしかった。
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鶏冠山を出発し、テープに導かれるままに進んでいくと、足元がすっぱり
切れ落ちた岩場に行きつく。一度戻り、あちこち道を捜すが、やっぱり
その道が正しいのだともう一度行ってみると岩場の先端に懸垂下降用の
残置支点があった。鶏冠尾根下降には20mと5mの懸垂下降があるの
だがここが20m懸垂の場所らしい。この支点は古くあまり使いたくない
ということで、一度、鶏冠山手前の「迂回路」分岐まで戻ることにする。
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迂回路は踏み跡もしっかりして良い道だった。鶏冠山を巻くと、さっきの
場所から懸垂下降で降りてくる場所に到着。見上げるとけっこう高いなあ。
ここから第一岩峰まで岩を登ったり降りたりが続く。途中、「どこを降りる
の!?」というところに出るが、後ろから「こっちこっち」と教えてもらい
ながら白いペンキマークと赤テープを追う。
岩場から遠くに西沢渓谷の駐車場が見える。
「あー、あそこまで歩かなきゃいけないんだ(T_T)。」 涙・涙・・・・。
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第一岩峰手前でまた懸垂下降する場所が出てきた。今度は5m。
懸垂下降は苦手だ・・・。降りてる最中はいいんだけど、出だしがねぇ。
ここからもう少し岩場の下降が続き、そのたびに下から「もうちょい右、
左足はもうちょっと下に置けるよ〜」と教えてもらうm(__)m。すんまそん。
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やっとこさ、樹林帯の中のまともな道に戻ってきた。まだまだ急坂が続き
膝がカクカクするけれど、沢の音も近づいてきて明るいうちに駐車場に
戻れそうだと分かると嬉しくなってきた。途中、Sさんの獣道迷走事件が
あったけど、なんとか鶏冠尾根下降もおえ、鶏冠谷出合に戻ってきた。
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東沢出合にかかる吊橋から鶏冠尾根を見上げて我ながら感心すると
同時に呆れてしまった。何度か見たことのあった鶏冠尾根だったけれど、
ギザギザで、「鶏冠」というより「恐竜の背中」みたいだなあと思っていた。
まさかあそこを降りることになるとは。。。駐車場に戻ると、鶏冠谷に出発
したのは同じ日の朝なんて信じられないくらいの充実ぶりだった。
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