◆◆ 山ん中◆◆
大倉まで1時間の車道歩き。沢仙人Y氏の本気歩きについていけず、
列は長くなる。気づけば沢仙人Y氏の独走態勢。大倉に行くまでは、
西の空にお月様も見えていたけれど、いつのまにか沈んでいた。
ゲコゲコカエルの鳴く中を、うすぼんやりした街灯を頼りに大倉バス停まで
歩く。遠くに丹沢の山並みがうすぼんやりと夜空に浮かんでいた。
あ〜、あそこをこえて歩いていくんだなあ。 ゲコゲコ、ゲコゲコ・・・・。
大倉バス停00:30到着
真っ暗なバス停でトイレを借りたり、水を汲んだりして準備完了。
ここからはヘッデンをつけて、いよいよ山道に入る。こないだボッカ
駅伝で登った大倉尾根も、夜中に歩くと全然感覚が違う。段差は分かり
にくいし、方向感覚も狂う。何度も通ったことのある道でよかった〜。
前を歩くせきじぃのヘッデンがチラリ見え、熊鈴のチリ〜ン、チリ〜ンっ
て音がするだけで安心感が全然違う。
せきじぃは、数週間前に一人で下見に来ていた。一人でやるなんて
すごいなあ。
花立山荘02:40着
地獄の階段をヘッデン便りにぜーぜー登り、背後に夜景、頭上に星空
が開けると、花立山荘に到着。遅れるてるりんを待ちながら夕涼み。
ねむいぃ〜〜〜〜。
結局、てるりん到着+休憩したあと仮眠をとろうってことになり、1時間
ばかりシュラフカバーにもぐりこむ。それでも寒いのでツェルトも被る。
花立山荘からの夜景。
三脚無いから手ぶれしまくり。
もはや何だか分からないけど、雰囲気だけでも。だめ?(^-^;
04:00起床、塔ノ岳へ。
4時におきると、既に薄明るくなっていた。1時間弱だったけど、少し寝る
と全然違う。シュラフカバーから出ると、雨具だけ着て横たわるガッツさん
の姿が・・・。斜めに半分うつ伏せになったまま横たわる姿は、まるで
行き倒れの人のよう。思わず、ガッツさんの周りをチョークで人型に線を
引きたくなった。
それにしても、小屋の前、ほぼ登山道のどまんなかに横たわる7人の
登山者。異様な光景じゃ。
「太陽って素晴らしいね〜〜」といいながら、ヘッデンがいらなくなった
夜明けの花立を再度出発。塔ノ岳では小屋泊の登山者が写真を撮りに
出てきていた。
やっと夜明け 塔ノ岳山頂。
写真だと富士山も小さくなっちゃうけど
実物はもっと大きいです(^-^;
尊仏山荘
塔ノ岳からはブナや笹原混じりの癒し系の稜線歩き。木の階段が崩れ
たり、下草が鹿に食い尽くされ、アザミばっかりが残っていたり、山が
荒れてることを感じながらも、竜ヶ馬場の風景はやっぱりいいなあと思う。
ゆるゆる稜線歩き
丹沢山05:45着
渋沢駅を出てから6時間強。間に仮眠を挟んでいるけど、寝不足が
きいてきて、みやま山荘前のテーブルはこの有様。やっぱり疲れる
よね〜。
ねみぃ〜〜〜〜っ
山頂標識、味がある。 みやま山荘。
真夏はすいてるので穴場です。
また泊まりたい〜。
丹沢山から蛭ヶ岳へは開けた稜線が主で、正面に富士山を見ながら
の楽しい歩きだ。丹沢山から一度下り、登りかえしたところにある
「休憩舎」で一本。「水場3分」の標識。水は足りそうだけど見に行く。
北側に下ったところに水が流れていた。(夏場も枯れないかは?)
正面に富士山を見ながら歩ける 丹沢山から一度鞍部まで降りる
休憩舎まで明るい登り 水場は少し下る。
水場への途中にツツジが咲いてました
棚沢ノ頭を過ぎると終わりかけのツツジがちらほら出てきて、正面の
富士山とのコラボがステキな風景。一方、鬼ヶ岩ノ頭あたりではちょっ
とした岩場の通過もあるので、冬場はいやなところになりそう。
棚沢ノ頭からはまた富士山がどーん 蛭ヶ岳への登り
ツツジがちらちら残ってました
蛭ヶ岳07:40着
吠えまくると評判の、蛭ヶ岳山荘の番犬も今日はいないみたい?
静かな蛭ヶ岳からはまた正面に富士山が見える。
最初の計画では、大室山〜加入道〜畦ヶ丸を経由して中川温泉
方面へ下山する予定だったけれど、目標としている犬越路10:00
が、この時点でほぼ不可能に(目標タイムに届かなければ犬越路
から西丹沢自然教室に下山することになっていた)。
ちゅうことで、すっかりのんびりムード。ここでも大休止。
今日は犬もいないみたい? 立派な山頂標識。
丹沢最高峰の蛭ヶ岳
ここで富士山も見納め
蛭ヶ岳からは初めて歩く道。山頂を出ると、とたんに急な下りが始まる。
「おいおいっ!」って突っ込みたくなるような急坂。途中で諦めの境地。
最初はツツジの中の癒し系の下り坂。
徐々にザレ場、岩場も出てくる苦手の下りのパターンに。
うわーん。
(苦手な場所の写真はありません。
だって、余裕無くてカメラ出せないから・・・(ToT))
鞍部からはちょっとずつ登り返し、臼ヶ岳に到着。ブナに囲まれた癒し
の森の中でまたまた休憩(^o^)
臼ヶ岳09:00着
山頂でまったりしたあと、檜洞丸へのアップダウンの多い道の始まり
始まり〜。西丹沢は初めて入るのだけれど、東とは厳しさが違うと
感じた。登っては下り、ハシゴ、階段、岩場がかわるがわる現れる。
目の前の急登をこなしても、すぐに下りが現れるので、ボクシングで
ジャブを連発されたみたいに、徐々に効いてくる。うわーん。きつい〜。
青ヶ岳山荘11:10着
青ヶ岳山荘までの最後の登りがきつかったー。最後の最後に癒しの
ブナ林になると、青ヶ岳山荘の青い小舎が現れ、本当に嬉しくなる。
癒しの風景になってくると、青ヶ岳山荘はもうちょい
※臼ヶ岳〜青ヶ岳山荘までの鎖場、ハシゴの写真も無しっ。
ここで、金ちゃんが「おれ、檜洞丸まで行ったら下山していいですか!?」
と宣言。大室山経由は無理だけど、せめて犬越路経由で降りるつもりだった
し、まだ間に合う時間だったので、どうしたのかと思ったら、
「すいません、ゲ○なんです」と濁すことなく、ストレートにおっしゃる。
その表情から、必死さが伝わり、リーダーせきじぃも、しょうがねえなと
お許しになる。「すいません」「すいません」とひたすら謝る金ちゃん。
お腹を押さえ、冷や汗をかく金ちゃんに「ありがとう」と心の中で手を
合わせ、最短ルートでの下山を喜んでいたのは、きっと私だけじゃない
はず!
ちなみに、丹沢のトイレはチップ代50円が相場。
金ちゃん=トイレ2回=50円×2
檜洞丸12:10着
ブナに囲まれた癒しの山頂を経由して、西丹沢自然教室までの最短ルート
で下山開始。ここからは、立派な階段やハシゴ、木道の上をほとんど歩く。
急勾配をぐんぐん下るのだけれど、歩幅が合わず気が休まらない。
これを登るのも大変そうだ。ぐんぐん、ぐんぐん下る。
檜洞丸あたりはステキなブナがたくさんあった
ゴーラ沢出合13:10着
橋が壊れているので、飛び石伝いに渡渉し、川原で休憩。
腹痛ビックウェーブを迎え、途中で脱落した金ちゃんたちを、川原で
トカゲになりながら待つ。昼寝するもの、読書するもの、水浴びする
もの、、、。のどかな光景だ。
川原でまったりタイム
結局、金ちゃん到着後もまったりし、川原で1時間半も休憩してた。
ここからは森の中の斜面につけられた水平道を車道までテクテク歩く。
途中、びよんびよん揺れる木の橋を渡ったりするものの、今までの
アップダウンを考えると、格段に歩きやすい道。
車道に出たのは15時ごろ。途中、仮眠+大休止がずいぶんあった
から実質歩いたのは11時間くらいかね。何はともあれ、初めての
カモシカ山行は、「眠い」「きつい」に尽きました。
沢仙人Y氏いわく、秋は奥多摩でカモシカ山行をやるそうです。
もうちょい体力増強して、そっちもがんばって参加してみようかしら。
前週の藪こぎ後は「登山道って素晴らしい!」って思ったけれど、
今回は「太陽の光って素晴らしい!!」ってひしひし感じる山行でした。
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