◆月のイタズラ

然は時として、思いがけない景色を見せてくれますよね。その感激 が体に染み付いて、また次の山へと中毒のように足を運んでしまうの です(^^)。

て、学生時代、夏の白峰三山を縦走した時の話です。農鳥小屋に テントを張り、宴会もそこそこに、寝袋にもぐりこみました。普段は朝までグッスリ寝てしまうのですが、その日は夜中に目が覚めました。
 「なんか眩しいなぁ。。。」テントごしに光が差し込んでいたのです。時計を見るとまだ夜明けという時間でもありません。テントから顔を出すと、まんまる満月が輝いていました。


「月かぁ・・・。」寝ぼけ眼で外に出ると、月明かりに照らされた山肌が浮かび上がって見えます。「すご・・・」。幻想的な風景を見ることが出来、なんだか得した気分になりました(^^)。

日は、農鳥岳を越えて奈良田温泉まで下る長い行程です。
 夜明けと共にテントを撤収・出発します。テン場からはいきなりの急登です。ふと足元を見ると左右両方の谷に向かって、自分の影が長々と落ちています。「あれ・・・?」
 そう。東から太陽が昇り、西へ満月が沈む、そのわずかな間だけの、ステキなステキな夜明けの風景でした。