● 添乗日記15 
     
              添乗前夜
     

           1998年7月 公立中学校林間学校 (In 日光)     
       校関係の旅行(遠足・林間・修学旅行)は、とにかく朝が早い。
        6時半に集合なんて言われると、地元に住んでるわけじゃない私なんか
        はどうあがいても、公共の交通機関じゃ集合場所まで行かれない。


       もんで、添乗前夜は、珍しく営業車で家に帰ることに。夜も22時を回り、
        真っ暗な中、車を進めると、普段通る道なのに、なぜか途中で迷って
        しまい、川のほとりに出てしまった。
        仕方ないので川沿いに車を走らせると、車のライトが道路に横たわる男性
        を照らしたので、車を停めた。なんだろう・・・・。


       れ〜いに真っ直ぐ寝そべっていたから、酔っ払いが道路の真中で眠って
        いるのかと思っていると、対向車が来たから、間違えて轢かないようにクラク
        ションで知らせ、停車させてから、窓から顔を出して見てビックリ。
        その男の人の周りは血の海になっていた。良く見ると、耳からまだ血がゆっ
        くり流れ出てきてたのが分かった。こんな時でも、意外と冷静で、どうやったら
        止血できるかとかを考えてた自分にビックリ。


       、それからが大変。警察がたくさんくるわ〜、調書取るために警察署に行く
        わ〜で、結局家に帰ったのは真夜中。添乗に出る準備もしなきゃいけなかっ
        たから、ほとんど寝る時間がなかった(;_;)
        

       なみにその男の人は自殺だった。私が走っていた道路の上を通っていた
       橋の欄干からその人が乗り越えた時に着いた指紋が見つかったんだよね。。。
       警察の人が「自殺で良かった。でないと、捜査で夏休み返上になるとこだったよ」
       って安心してたけど、私は「なんであの時、普段通らない道に迷い込んじゃったん
       だろう・・・」って考えて一人で恐くなってた。「呼ばれちゃったかなぁ・・・・」


        朝からの添乗は、湖のほとりのキャンプ場泊。おまけに女性添乗員は私
         だけだから、森の中のバンガローに一人ぼっちで寝なきゃいけないし、
         一人で懐中電灯持ってトイレ行かないとだし、泣きが入りました。とほほ。


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