ホームに降り立つと、むっとくる空気が重い。案外、札幌も暑い。
今回は、札幌はスルー。夜行「急行利尻」に乗り込み更に北を目指す。
この列車は最後尾が旭川止まりなので注意しなくてはいけない。この日
は、
たいして混雑していなく、半分以上の客が、旭川で降りてしまう。
クーラ
ーが効きすぎているので、上にあげたザックから長袖を出し熟睡。
次に目が覚めた時は湿原の中だった。時折、牧場が見える。
まだ4時頃だが、明るい。
5時06分。豊富駅に下車。私の乗っていた4号車はホームに架からない
ということで、少し慌てた。下車後、空を見上げると雲が多いので、心配
なり公衆電話で天気予報を聞くが、まずまずのよう。駅には他に大学生
のグループがシュラフにくるまっている。
駅前のレンタサイクルは9時から。朝食のカロリーメイトをかじってから、
外をウロウロしてみると、草野球のグラウンドが見つかる。ゴロリと寝転
び雲を見ながらボーッとする。地元の人から見ると、チョー怪しいだろう
が、私にしてみると、最高の時間の過ごし方(^^)。
9時になったので、ノソノソ、自転車を借りに行く。強風の中、サロベツ
原生花園にペダルをこぎだす。ペダルは重いが風が気持ちよい。
原生花園は、そこがそうだよ、と言われなければ気づかないくらいの
ただの草っぱらだった。とはいえ、良く見ると、小さな花が、海からの風に
吹かれながら、ひっそりと咲いていたのだった。
この日の宿は、数年前から目をつけていた「兜沼キャンプ場」。
風呂代込で500円はオトク。蚊が多く、あちこちのテントから蚊を追う
「パチン」という音を繰り返しているのが聞こえた。
夕方には、雲も晴れ、利尻山が、雄大なシルエットを浮かびあがらせ
翌日からの礼文島での3日間に大きな期待を抱かせてくれた。
次のページへ |