トレッキング2日目(キャンジンゴンパ〜ラマホテル)     2003年12月31日(水)

キャンジンリー登山
晦日。今日はキャンジンリーの往復+ラマホテルまでの行程と、かなりきつい1日となりそう。薄暗いうちに標高差500メートルくらいのキャンジンリー登山に出発。じいじ夫妻とKuma親子は体調不良のため、先に今日の宿泊地・ラマホテルに出発することにし、他の6人でキャンジンリーのピークを目指す。薄暗く道を間違えるとガーミが正しい道を教えてくれる。途中で日の出の時刻を迎え、ランタンリルンがモルゲンロートで紅色に染まる。4000メートルを越すと息も苦しく足があがらない。でも、Ohさんとせっちゃんは全然へっちゃら。強い!やっとこさキャンジンリーに到着。あとでガイドブックを見たら、今回到着したタルチョがはためくピークではなく、その奥のピークが本物のキャンジンリーらしい。でも、ここがキャンジンリーだということにしておこう!!

河がランタンリーとランタン・リルンの間からこぼれ落ちるようにしている豪快な風景。日本ではなかなか見られない風景にウホウホ喜ぶ。体調の良さとダワたちに助けられここまで登ることができた。本当に嬉しい。下をのぞくとカンコさんとテルミさんがゆっくりと登って来る姿が見えた。そして、見事登頂!みんなで集合写真を撮る。あとで見るとはしゃぎまくりの私。本当に嬉しそうに映ってる。クールな表情で映ってるダワだったけど、手を見るとしっかりVサインをしてるのがいいねー( ̄ー ̄)v。

ワが周りに見える山の名前を一つ一つ教えてくれるけれどてんで聞いてない私・・・。キャンジンリーからの下りは思いのほか長かった。こんなに登ってきたっけと自分を誉めて上げたくなる。ダワはピョ〜ンピョ〜ンピョ〜ンと軽々と下って行っては途中で待っていてくれる。膝のバネが驚異的で、スキーをやらせたらオリンピックにも出られるんじゃないかと思うくらい。テケテケ下り、朝食を済ませラマホテルにむけて出発。


ランタン〜キャンジンゴンパ
日も良く晴れて気持ち良い。リンジン、ダワ、せっちゃんと一緒に歩いているとリンジンとダワが歌う。のびのびした風景にネパールの歌のメロディーラインは本当に良くマッチしていて、いつまでもこの旅が終わらなければいいのにと思ってしまう。ゴラタペラまではツツジみたいな木が道のわきに良く見られる。リンジンがその枝をポキッと折り「これは御線香になるんだ」と手渡してくれる。そっと匂いをかいでみると確かにお香の良い香りがした。

中、マニ石のわきに腰をかけてみんなの到着を待つ。「マニ石に座っていいの?」とせっちゃんが聞くと「下の台座みたいなところだったら大丈夫」とリンジン。空に流れる雲がいとおしい。あぁー幸せーーーー。私達もリンジンたちに対抗して日本の歌を歌う。ランタンで休憩した時に「牧場の歌」(だったっけ?♪丘をこえ〜行こうよ〜口笛吹きつ〜つ〜って歌)を歌うとダワが嬉しそうに聴いてくれた。リンジンとせっちゃんとでカエルの歌を輪唱する。ついつい童心に帰ってしまう。

ンタンの町を出て再び、行きに通った大きな吊橋のところにやってきた。青いバッグをかついだポーターたちがふざけて走りながら渡っているのをみて私達が笑っていると、リンジン、ダワも橋の上をダッシュ!私達も後に続きダッシュ。往路でじいじが「10〜15メートル間隔をあけて歩くように」と言ったこともすっかり忘れてた。しかし、何せ標高3,000メートル。息が切れる切れる。はぁ〜死ぬかと思った!

中の町でロメスが地元の女の子に話し掛けている。それを見たSさん、すかさず「あんた女の子好きね〜」とツッコミを入れる。日本語の分かるダワが笑ってる。あともう少しでゴラタペラというところで休憩。ロメスが地べたに座っていると、すぐわきにヤクのウンコが。ダワがロメスをウンコの上に座らせようとふざける。ロメス間一髪!でも、しっかりロメスはダワに仕返し。そのウンコをダワのザックカバーの中にコロッと入れてた。ダワは私と同い年だしロメスはたぶん年上じゃないかなぁ。大のおとなが小学生っぽいことをしてるのが面白い。ガイドのリンジンはというと、ヤクのしっぽを引っ張ったり、チョコレートをねだってくる地元の子供をからかったりと茶目っ気たっぷり♪ d(⌒o⌒)b♪。みんなと過ごしたのは歩いた3日間+2日間だけど、本当に何度も爆笑させられた。

路も通った兵隊の立つチェックポイントは今回は簡単にスルー。後ろを歩いてくるみんなを待つ間、リンジンたちはチェックポイントにいた現地の人と話している。今から考えて見れば、ここでゼネストが始まるという情報を得ていたんじゃないかなあ。

びゴラタベラに戻ってきた。たった1日ぶりなのになんだかすごい久しぶりに戻ってきたような気がする。先にキャンジンゴンパを出発していたさよちゃんがロッジの外に迎えに出てくれた。14時をまわっていたのですごいハラペコ。ここからはあと1時間半の行程。ゴラタペラを出ると途端に樹林帯に入る。急激に食生が変わりびっくり。サルオガセが絡み着く針葉樹の林が続く。ランタン・コーラ(ランタン川)も間近に流れるようになるが、氷河が融けた水がそのまま流れているため、流量もあり、とても冷たそう。これは落ちたらお陀仏だろう(^^;。樹林帯に入ると山並もたいして望めず、なんだか日本の山を歩いているようだった。日本と違うのは、ヤクのウンコがたくさん落ちている点だろうか。そういえば今日はせっちゃんが熱心にヤクのウンコの写真を撮っていた。あとで見せてもらったが、リアルすぎて食事前には見ないほうが良いくらいのできばえ( ̄□ ̄;)。
大晦日の夜

2階の一番端の部屋で4人一部屋。今まではツインの部屋ばかりだったので、初めての大部屋。人数が多いのはやっぱり楽しいね。トイレの場所は日に日に近くなり、今度はトイレが部屋のすぐ隣。高山病対策もあり、いつもたくさんお茶を飲んでいたので夜中に何度もトイレに起きていたけれど、今日は近いし標高も下がってきたから夜はそれほど冷えないだろうし、トイレに行くのも辛くないねぇ。

食に降りていくと、ストーブの周りにたくさんのハイカーとポーターたちが集まっていた。今日は今までで一番宿泊客が多い。パッサンがヌルブたちと一緒にストーブの前を陣取っていて、ヌルブたちに新聞を取るように頼んだり、半分パシリに使ってる様子をみて、私はせっちゃんに「ホラ!ワルだよ、ワル!」と言いつける。椅子にダラリと座り、はだしの足を柱に投げ出す姿は本当に悪そう〜。私の中ではパッサンの「悪キャラ」は勝手に確立してた。他の人はせっせと働いているのにサボってる!と思いきや、食事当番がちゃんとあるようで、翌日、パッサンはせっせとモモ作りを手伝っていた。疑ってゴメンネ、パッサン。ダワに明日の朝、お茶を持ってきてくれる時は「A Happy new year!」と起こしてねというと、ニヤッとふざけた顔をして笑った。穏やかで静かな大晦日の夜。来年も良い1年になりますように・・・。

   +++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
                  BACK    NEXT