赤牛岳'03(2864M)
〜読売新道から北アをぐるり見渡す〜

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* * * 8月12日 (3日目) * * *
   

                  ・・・奥黒部ヒュッテ幕営地 停滞・・・


   雨・雨・雨・・・・くもり
        朝から前線通過のためひどい雨。テントを打つ雨音がうらめしく早々に
        沈殿を決め込む。こんな日でも釣り人は天気に関係なく活動している
        ようだ。中には上ノ廊下遡行を撤退して、半ばヤケクソになって釣りに
        興じている人もいた。今年は残雪も多く、水量が半端じゃないらしい。

        小屋のオヤジに「3日もここにいるなんて、よっぽど気に入ったようだね」
        なんぞと言われながら3泊目のテン場の手続きをする。実際、
        映画「バック・トゥ・ザ・ヒューチャー」に出てくる博士みたいな風体のオヤジ
        と、外国人の2人で切り盛りしてる、静かな小屋はとても地味だけれど
        不思議と落ち着けた。

        昼前から雨は小止みになって14時頃には完全に上がった。明日こそは
        赤牛のピークを踏んでやる〜!!
        

↓↓↓

* * * 8月13日 (4日目) * * *
   

        T.S.05:20−1/8地点06:20−2/8地点07:20−3/8地点08:05−4/8地点08:40
         6/8地点09:55−赤牛山頂11:20/11:45−2710mコル12:55−温泉沢ノ頭13:30−幕営地13:40



   いよいよ読売新道を登る
        奥黒部ヒュッテから赤牛山頂まで、山と高原地図のコースタイムで7時間。
        標高差は1500メートルくらいだったかな。最初、「登ってみれば」と言われ
        たときは「んなアホな!」と思ってたけれど、標高差1500くらいなら北アでは
        そう珍しくないし、気づけばその気になっていた。
        水は4リットルもって出発。
            4リットルの内訳 (行動用   1.5リットル+1リットル)
                      (炊事+茶2杯       1リットル)
                      (医療用 傷の洗浄等 0.5リットル)
                 多めに想定したので双六小屋についた時点で1リットル余ってました
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   桃源郷
        1/8から8/8まで標識がつけられていたが、3/8までが針葉樹の樹林帯。
        が入り混じった樹林帯。特に2/8〜2/8が、木の根っこが張り出していたり
        大きな岩にボルトが打たれていたりで多少歩きづらいものの、概ね整備が
        行き届いていて、危険だと思うところはなかった。天気が良かったこともある
        けど。

        3/8からは潅木類も多くなり、4/8〜5/8で森林限界を抜ける。
        ダケカンバがにょっと張り出した4/8の地塘で視界が開ける瞬間が
        読売新道で一番気分が高揚する瞬間かもしれない。

                         4/8地点からの風景
                            ※クリックすると大きな写真が見られます

        4/8〜5/8は緑が鮮やかで、赤牛岳の意外な表情を見せられる。
        甲斐駒に黒戸尾根から登った時も同じことを思ったっけ。どっちの山も
        メジャーなルートからだとゴツゴツしたイメージが多いので、たおやかな
        山容を見られただけで得した気分。

                   
                         緑豊かな赤牛岳

        「桃源郷みたい〜〜〜」「もう明日雨降っても文句言わない!!(こらこら)」
        とかハイテンションになる。

                       立山から針ノ木までの大展望
                         ※クリックすると大きな写真が見られます

6/8からの展望 やっとこさ槍の穂先が見えた
                                    ※クリックすると大きな写真が見られます

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   同郷・千葉県人のおじさんと
        2/8で同じテン場だったおじさんに早くも追いつかれ、山頂までは
        抜きつ抜かれつ、たまに会話を交わしながら登ったけれど、おかげで
        良いペースを守ることができた。おじさんは千葉県佐倉市のかたで、
        地元ネタや、おじさんがネパールに行ったときの話に花が咲く。
        私も年末ネパールに行く予定なので、とても興味深かった。

                    
                         ゴチゴチした赤牛山頂

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   反対側の風景
       6/8からはガラガラした道になり、岩の上をピョンピョン歩きながら
       高度をかせぐ。6/8から見た赤牛は大きく圧巻。後ろの薬師にも
       負けない迫力。ここですれ違った登山者に「降りてくるのに1時間
       かかったから登るのは2時間だね」と脅されたが、6/8から1時間、
       奥黒部ヒュッテからはコースタイム7時間のところを6時間で山頂に
       到着。
                         山頂からのパノラマ 
                            ※クリックすると大きな写真が見られます

       眼前には水晶への稜線、雲ノ平〜黒部五郎〜赤木平〜薬師の
       大パノラマが広がり、黒部湖側と一気に風景が変わり、思わず
         「最高!!!!」と万歳した。まさに北ア中央の山だ。
       うぉ〜、うぉ〜!とシャウト連発。

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   幕場
       さてと、今日はどこまで行けるか。頑張れば水晶までも行けそう
       だけれど、長丁場を歩いてきた疲れがどっと出てくる。
       赤牛からの稜線は高天原を見下ろせる「雲上散歩」の言葉が
       ふさわしかったが、歩みはおそくなるばかり。

                 
                       温泉沢ノ頭はもうすぐ

       温泉沢ノ頭の少し先に、脇に雪渓がある良い場所があったので、
       そこに幕とした。

                  
                      テン場から見た野口五郎


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  山行記録[年別/地域別/季節別]