南アルプス縦走

2001年夏・ポレポレ縦走7日間

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== 第2日目 ==

8/4   T.S04:45.−稜線05:30/05:35−烏帽子岳05:50−小河内岳07:30/07:40
  −高山裏避難小屋10:50
●緑多き縦走路も南アならでは
   
昨夜、テン場を巡回していた「保安員(だったかな?)」の腕章をつけたかたに、
    烏帽子岳への直登ルート(道標あり)ではなく、お花畑を通る三伏峠寄りの道
    を歩くことを勧められた。その通り、ぐるりと回ってから稜線に上がった。
    途中、三伏沢からの直登ルートを合わせたが、見るとなるほど朝一番でこの
    坂を登るのはきつそうだ。

    烏帽子岳から稜線通しに歩くと、避難小屋のある小河内岳はすんなり着ける。
    小河内岳からは、塩見岳の雄姿はもちろん、これから歩く荒川三山などの南
    部の山も見える。

    小河内岳から急な斜面を下ると、高山裏避難小屋までは緑多き縦走路を
    歩くことになる。時折、ガレ場を通過する。7年前はもっと怖いところだった
    気がしたが、久しぶりに通るとなんてことのない場所だ。良くも悪くも山に
    慣れたということだろうか。

↓↓↓

↑烏帽子岳より ↑シルエットの塩見岳 ↑お花畑 ↑高山裏避難小屋



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●お花畑に囲まれた山小屋は何も変わっていなかった
   
奇麗な標識が立った板屋岳から、東斜面をトラバースしたり樹林を歩いたり
    していると、見覚えのある赤いトタン屋根が眼下に見えた。高山裏避難小屋
    だ。懐かしい。小屋脇のガレ場には、シュラフがビロ〜ンと干してあった。

    小屋前にザックを置いていると、小屋裏から小屋のオヤジが現れた。
    ここはオヤジがテントを張る場所を決める(番号を指定される)ので、まず
    テントの受付を済ます。オヤジは口うるさいが、基本的には人好きで親切。
    7年前に来たときは本当にお世話になったものだ。

    テン場で、昨晩出合った、達人(南ア縦走9日目・ハタチの女子大生)に再会。
    ガレ場に干してあったシュラフは彼女のものだったようだ。小屋のオヤジが
    「お前も干すといいぞ、あそこならす〜ぐ乾くぞー!」と言うのでお言葉に
    甘え、昨夜の夕立で濡れたフライを干させてもらう。

    水場は往復30分。途中6ヶ所も「水場」の道標が立っているくらい遠くでは
    あるが、水がじゃんじゃん流れている沢で、オヤジに貸してもらった洗面器
    を使ってじゃぶじゃぶ行水させてもらう。小屋前に戻るとオヤジが「おお、
    あんだが戻るまで水場に行くの待ってたんだ。やー、裸でキャーなんて言わ
    れちゃあマズイからなあ」だって。いやー、いくらなんでも裸には・・・(^^;。

    テントはトイレも目の前に張らせてもらった。一応、女性ということで、トイレ
    に近いのは有難かった。「奇麗にしてるだろっ!」とオヤジがニコニコして
    いうだけあった、手入れが行き届いていて臭くない!

== 第3日目 ==

8/5  T.S.04:25−水場04:45/04:50−荒川前岳07:40−荒川小屋への分岐
 07:45/08:00−悪沢岳09:00/09:30−荒川中岳10:30−分岐10:40/10:45
 荒川小屋11:40
●天国まで続くジグザク登り
    今日は悪沢岳をピストンしてから荒川小屋へ向かう。前日、行程中に見て
    はいけないものを見てしまっていたので朝からブルー。
    それは、稜線に上がるまでのジグザグの登り・・・。ゲゲゲ、あそこを登る
    の!?と我が目を疑ったものだ。もちろん、「山登り」しに来てるのだけれ
    どね(笑)。

    テン場から少し登ってからは、20分くらいで水場を通過。小指くらいの細さ
    と水量は少なめだが涸れることは滅多にないそうだ。その後はずっと樹林
    をトラバース。アノ登りに徐々に近づいていく。BGMはジョーズのサントラ。

    そしていよいよアノ登りに突入。ここでBGMは「明日があるさ」に変わる・・・。
    一歩一歩進めばなんとかなるさ・・・。そんな気持ちでとぼとぼ歩いている
    と、やっとこさ稜線に出る。

●ドデカ山頂を空身でピストン
   
稜線に出たところは、ガレ場の縁を歩くので、少し慎重に行く。ちょっと
    休めそうなところがあったので、そこでザックをおろし一息つく。
    「えらいこっちゃ。。。」  が、このあと下山するまで、何度となく、この
    「ガレ場のジグザク登り→山頂→砂礫のジグザク下り」を繰り返すこと
    になるので、下山日までに随分、忍耐強くなることに・・・。

    ここからは、荒川前岳、荒川岳への分岐はすぐ。ザックを置き、サブザック
    で悪沢岳をピストンする。ザックをデポして歩き出すと、まるで空中を歩い
    ているよう(^^)。ふわふわ歩いて中岳避難小屋の脇を通過。ここで、悪沢
    岳まで一気に下るルートと、どどんとそびえる悪沢岳を見つけた時は、
    少々ガックリ来たが、空身のピストンは思いのほかラクチンだった。


↑高山裏から荒川岳
までの恐怖の登り
↑チシマギキョウ? ↑荒川中岳 ↑マツムシソウ ↑荒川前岳のカール



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↓↓↓

●荒川前岳カールは雲上のお花畑
   
ピストンを終え、再び、重いザックを背負う。こんなに重かったっけ、と
    我がザックは無情にもズシリとのしかかってくる(T_T)。少しブルーにな
    るが、荒川小屋までのルートは荒川前岳のカールの中のお花畑に
    さしかかる。大斜面にはミヤマキンバイ、ハクサンイチゲ、ヨツバシオ
    ガマ(?)、タンポポみたいな黄色い花がビッシリ咲いている。
●ホンマモンの水洗トイレ
   
お花畑を下った後小屋までは斜面をトラバース。途中、水場もある
    (エアリアマップに記載アリ)。テン場は小屋から一段降りた斜面に
    あり広々としている。夏山最盛期でも満杯になることがなく、実に
    快適。今日(荒川小屋)、明日(百間洞)は東海フォレストの息がか
    かった小屋なので、小屋自体も奇麗、そして「水洗トイレ」がある。
    試しに入りにいってビックリ。下をサラサラ水が流れているタイプの
    物は見たことあったが、ここはほんとに「ッジャ〜〜〜」なのだ。

    ここでも横着物の私はトイレの近くにテントを張ったが、大きな落とし
    穴があった(-_-;)。トイレの脇に自家発電気があり、夕方〜20時、翌
    3時半〜、景気良く発電機が回りだすのだ。気持ちよく昼寝していた
    らいきなり「ブィンブィ〜〜〜〜〜ン」と唸りだし、非常にビックリした
    が、3分後にはまた熟睡。。。デリケートな方は離れて張りましょう。
     #ってその前に最初からトイレの近くなんて選ばないか。。。普通。

 

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