| ●ポレポレ縦走７日間、番外編 去年、退職届を出したときから、実は「来年の夏は南アルプスに 行こう」と胸のうちに決めていました。もちろんルートも決まってい ました。塩川から入り、悪沢・赤石・聖・光と歩くコース。これは、私 が山登りを始めた年に、大学のサークル合宿で歩くはずだったコ ースでした。 残念ながら、その時は、途中の高山裏避難小屋のテントサイトで 事故があり、そこから先は未訪となったのでした。 今回の夏山縦走の目的は、その時歩けなかったコースを歩き、 静岡側に下山すること。そしてもうひとつ、事故の時にとてもお世話 になった、高山裏避難小屋のオヤジの顔をみて、あらためてお礼を 言うことでした。 事故があった場所ということもあって、なんとなくトラウマが抜け きっていなかったこともあったけれど、やはり７日間（計画では ８日間）の縦走に一人で出かけるのは、少なからずプレッシャー がありました。 少々、重い気持ちで出発したものの、南アルプスの自然の美しさ そして、オヤジとの再会はそれを吹き飛ばすには十分すぎました。  オヤジは、当時（７年前）の状況をよく覚えていて、しきりに、 「いやー、あの時はあんたら良く頑張ったなあ、うん、本当に良く 頑張った」を繰り返して下さいました。 ここのオヤジは、口が悪く少々せっかちだけれど(^^)、本当に アッタカイかたで、大好きです。 事故で怪我をした先輩がヘリコプターで搬送されるのを見送って からの下山中、ショックと不安で泣きべそをかきながら歩いた道を 再び歩け、行けなかったところまで行けたことは、本当に嬉しかっ たですねぇ。 少々、感傷的になってしまいましたが、心に残る山旅ができて本当 に良かったと思うとともに、今回の山行にあたって、さまざまな情報・ アドバイスをくださったＭさんや他の皆様、その他、いろいろ支え になって下さった皆様方に、お礼を申し上げます。 ２００１年８月１８日 ＪＯ |
